『御成敗式目』は、貞永元年(1232)、鎌倉幕府の第三代執権であった北条泰時によって制定された、鎌倉幕府の法典です。
これに先立つ承久三年(1221)、幕府は「承久の乱」において、後鳥羽上皇率いる朝廷方に勝利しました。乱の後、幕府は、朝廷側が有していた西日本の膨大な荘園に新たに地頭職を設置すると、幕府の御家人たちをこれに任命します。ところが、こうして新天地へと入っていった御家人たちは、現地において、以前から存在していた様々な権利関係や慣習としばしば衝突し、多くの問題が発生しました。
折しも、幕府は安定期に入り、さまざまな制度が整えられてゆく頃でした。幕府は、御家人たちを当事者とするこうした様々なトラブルに対処すべく、法典の整備に取りかかります。こうして制定されたのが『御成敗式目』でした。
『御成敗式目』は、鎌倉幕府や、その滅亡後に起こった室町幕府においても、法典として使用され続けました。また、そうした実用面での利用以外にも、人の道を説いた書物として、幼い子どもが学ぶべき本(幼学書)として扱われ、あるいは習字の手本などとして使われるようになってゆきます。その結果、法律としての効力を失った江戸時代に入ってからも、『御成敗式目』は人々に読まれ続けることとなりました。
本展示では、この『御成敗式目』がたどった道程の一端をご紹介します。
担当:中野顕正(本学文学部日本文学科准教授)
期間:2025年4月16日(水曜日)~4月30日(水曜日)
場所:鶴見大学図書館 1階エントランスホール
月曜~金曜:8時50分~21時
土曜:8時50分~18時
4月29日(火曜/昭和の日)は開館:8時50分~21時
【休館日(日曜日)】
4月20日、4月27日
鶴見大学図書館
〒230-8501 横浜市鶴見区鶴見2-1-3
045-580-8274
JR京浜東北線 鶴見駅 徒歩5分
京浜急行線 京急鶴見駅 徒歩7分
※それぞれ図書館まではおよそ倍の時間がかかりますのでご注意ください。
入場無料です。
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