鶴見大学歯学部顎機能研究センターは、1998(平成10)年に文部科学省による「ハイテクリサーチセンター整備事業」の認定を受けて設立。
2005(平成17)年にも再び同事業に選定され、現在、顎口腔領域疾患の3 次元解析による新しい診断法や、顎口腔領域の運動を再現する多次元シミュレーションロボットの開発など、さまざまな先端的研究が進められています。
4次元画像と専用ロボットで咀嚼運動を解析。
CTやMRIから得た人体の画像データを仮想空間上に構築し、3次元造形装置を用いて立体モデルを製作。さらにリアルタイムな顎運動情報を統合し、人体の動きを再現する高精度顎運動再現ロボットを開発しています。こうして新たな顎口腔機能検査システムや歯科診療ナビゲーションシステムの臨床応用に向けて、工学部との研究開発を推進しています。
患者さんの顎口腔領域の動きをリアルタイムで解析する4次元解析システムを応用し、安全性・信頼性に富んだインプラント埋入ナビゲーションシステムを開発しました。
新たな診断法や治療法の開発を目指して。
3次元解析による診断法の信頼性と有効性を確立するため、分子・細胞生物学的および遺伝子・発生工学的手法を用いて、マイクロマニュピュレーターや、塩基配列解析装置、自動細胞分析装置などを駆使した基礎研究を実施。組織切片の一部を切り取り分析する装置も導入し、再生医療に関する研究を加速化させるなど、着実に業績を表しています。
細胞周期の測定など、細胞のさまざまな性質を解析する自動細胞解析装置。
特殊な歯科用CT装置を開発し、臨床に活用。
CTやMRI画像を3次元に構築しコンピュータで分析することで、難治症例の解決に寄与しています。近年では、顎全体を0.1mmの細かい断層面で読み取る特殊な歯科用CTをメーカーと共同開発しました。開発した最新機器は、本学附属病院で地域の歯科医師と連携しながら診療に活用しており、病診連携で研究開発を進めています。
患者さんの負担が少ない最新型のMRI。