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大学学部・短大部

文化財学科授業

主な授業科目

基礎概説科目:文化財研究法

幅広い文化財を研究するための基礎を、8人の教員がオムニバス方式で概説します。文化財保護法、日本古代史~近代史、考古学、仏教史、美術史、工芸史、文化財科学などが語られます。

基礎概説科目:考古学

遺跡・遺物は"埋蔵文化財"。その調査・研究方法についての入門概説です。発掘の仕方も講義します。

基礎概説科目:文化人類学

文化財は人間が作りだし…サルではなく人類の社会と文化を考える学問の入門篇です。

基礎概説科目:地理学

人類は地球の自然環境と関わって生きてきた。文化財の背景である人間の営みを知る基礎概説です。

基礎概説科目:博物館学

文化財が保管され、展示されている場所のひとつである博物館。そこで文化財を扱っているのが"学芸員"です。学芸員になるために必ず履修しておかなければならないのがこの科目です。

基礎概説科目:歴史資料講読

歴史学の基本である"史料"を読み込むためには、高等学校の「古典」の知識だけでは不十分。大学での研究に必要な「くずし字」や「異体字」などの基礎をやさしく教える入門科目です。

専攻科目:歴史・地理系列

  • 日本史Ⅰ──日本古代・中世史の中の変換点と歴史理論
  • 日本史Ⅱ──日本近世・近代史の中の変換点と歴史理論
  • 日本仏教史Ⅰ──仏教の成立と伝来、古代の仏教
  • 日本仏教史II──鎌倉新仏教から近代までの様相
  • 歴史地理学──土地利用の変化に歴史を読む
  • 歴史地誌学──古代史を史料と地図で読みとく
  • 日本文化史Ⅰ──先史・古代文化の地域差と交流の影響
  • 日本文化史Ⅱ──中世以降現代までの文化史と文化遺産
  • 古文書学Ⅰ──古文書とは何か、その読解に必要な知識
  • 古文書学Ⅱ──文書の様式(形式)とその社会的なはたらき

専攻科目:考古・美術系列

  • 先史考古学──新石器時代文化の地域的多様性をさぐる
  • 歴史考古学──日本中世城郭遺跡の考古学的特徴
  • 日本美術史Ⅰ──中世~近世の美術の様式考察
  • 日本美術史II──中世鎌倉の美術の特色を検討
  • 建築史Ⅰ──寺院・神社建築の様式の特色、その流れ
  • 建築史Ⅱ──日本の住宅建築の成り立ちとその特色
  • 工芸史Ⅰ──日本の伝統工芸の技術とその作品
  • 工芸史Ⅱ──染織工芸の技法を実際に再現してみる
  • 史跡特論Ⅰ──史跡とは何か、公的な保護の流れと問題点
  • 史跡特論Ⅱ──国指定史跡の背景にある史料と遺構の検討

専攻科目:文化財系

  • 文化財科学Ⅰ──文化財の材質の科学的特性を知るために
  • 文化財科学Ⅱ──文化財の材質分析法および保存法
  • 有職故実Ⅰ──説話史料を通してみる公家有職
  • 有職故実Ⅱ──戦記物を通して考える武家故実
  • 文化財各論Ⅰ──遺跡の崩壊原因とその修復・保存方法
  • 文化財各論Ⅱ──木簡学、その解読と資料価値をさぐる
  • 文化財各論Ⅲ──工芸の技法、とくに材料や道具の特徴
  • 文化財各論Ⅳ──博物館の特別展の企画法
  • 文化財各論Ⅴ──自然人類学、ヒトの骨格の特徴
  • 文化財各論Ⅵ──鮫皮を使った工芸品の特色と歴史

実習科目

  • 1年次──実習ⅠA 近隣の文化財巡検、実習ⅠB 考古学資料の整理
  • 2年次──実習ⅡA 古文書・古典籍、実習ⅡB 遺跡の発掘と整理
  • 3年次──実習ⅢA 分析・保存科学、実習ⅢB 美術品の扱いと展示
  • 4年次──実習Ⅳ 遠隔地の文化財巡検(国外コース、国内コース、自主コース)

授業紹介

文化財演習など

自らの発見を歴史の中に位置づけるために、
必要な技術と発想法を身につけます。

宗臺 秀明先生(主な担当科目:「先史考古学」「文化財演習Ⅰ・Ⅱ」「実習IB・ⅡB」)

文化財学科の学びは「実地」「実物」「実体験」を特色としています。文化財を扱うために必要な学識や技術を身につけるには、自分自身で行動することが重要。たとえば考古学でも、発掘に行き、なにかを発見できればうれしいものです。でもそれだけで終わっては"学問"とは言えません。図面や拓本を作り、出土地の注記を書き、報告書として世界中の研究者が活用できる形にする。それが研究者としての出発点。そしてさらに多くの資料や文献をあたり、考察を深めて論文にまとめる。こうして自分の発見を歴史の中に意味づけることにこそ研究の醍醐味があります。学科では1・2年次の実習で土器復元や報告書作り、発掘などを体験したのち、3年次からはじまる「文化財演習」で論文の読み方・書き方に取り組みます。日本の石器文化、縄文期の家畜、ポンペイやシリアの遺跡、インダス文明など選ぶテーマは自由。古代の人々の営みを自らの行動を通して解明し、世界の研究者に伝える楽しさを、感動とともに味わってください。

授業のポイント

実習やディスカッションを通じて、
コミュニケーションの力も鍛えます。

中村 優花子さん 文化財学科4年
東京都 芦花高校出身

この学科が素晴らしいのは、実習やディスカッションを通じて歴史や文化を肌身で感じられる点。文化財演習Ⅰでは、アジア考古学を中心に、先史時代の農村から都市への進化、当時の生活様式などを考えます。英語論文を翻訳して討議する機会もあり、語学力も鍛えられます。

ゼミナール

石田千尋ゼミ

江戸時代唯一の外国への窓、出島での日蘭貿易が専門です。近世史料を読むことを中心にしていますが、貿易で動いた"もの"の実物にふれることも重視しています。

伊藤正義ゼミ

文献史学と考古学をあわせて城の研究をしています。日本全国にある城跡は史跡指定を受けているものが多く、研究を深めるだけでなく、それを後世にのこし公開して行くことも考えたいですね。城跡探検しませんか。

岩橋春樹ゼミ

美術史とくに絵画史を核としています。実際に作品に多くふれながら、意匠や技法を分析して深い意味を読み取ろうとしているので、"鋭い"学生が来てくれることを期待します。

加藤 寛ゼミ

漆工技術は縄文時代以来の伝統があります。脱活や蒔絵、螺鈿などさまざまな技法が使われてきたのです。それを理論として学ぶだけでなく、実際に制作してみます。自分の作品の解説書が卒業論文になります。

河野眞知郎ゼミ

考古学上の諸問題を、学生の出身地や好みの時代に即して臨機応変に取り上げます。先行研究を吸収した上で、考古資料の科学的分析もやっています(星野ゼミの協力で)。

小林恭治ゼミ

専門は訓点学というむずかしいものですが、典籍や古碑などにある文字の研究もしています。中国から借用した文字も、日本語の歴史と見ると奥深いですね。

下室覚道ゼミ

日本の文化財の多くは仏教と関係して生み出されました。仏教の考え方ばかりでなく、儀礼や仏教民俗、仏教美術などを一緒に学びましょう。

宗臺秀明ゼミ

インダス文明の研究をしています。先史時代の農村からどうやって都市ができてきたのか、昔の人々のエネルギーの源をさぐってみたいと思いませんか。

星野玲子ゼミ

文化財の分析・保存法に関する国内外の論文を読みあさったのち、自分で選んだ資料について科学的な分析や、保存処理を実際に行います。その成果が卒業論文となります。

鶴見大学の教えを社会で実践する、卒業生からのメッセージ

体験重視の学びの中で、
将来進むべき道が徐々に見えてきました。

川崎大師平間寺 勤務
伊藤 美由紀さん
文化財学科 2009(平成21)年3月卒業

川崎大師では、参拝される皆様へのお札・お守りの授与のほか、寺宝什物の管理や、各種展示会の企画・運営も担当。文化財学科で培った知識と技術、さらに取得した博物館学芸員と図書館司書の資格が活かせる環境であるため、毎日がとても充実しています。歴史や古美術、古典芸能に漠然と興味を抱いていた私が、ここまで理想的な職場を得ることができたのは、紛れもなく文化財学科で学んだからでしょう。個性的な教授陣による体験重視の授業を受けたからこそ、将来の道を定めることができたのだと感謝しています。

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